寒くなったので、カゼの話を!!

先週の台風のあと、一気に冷えこむようになりました。
かなりの気温差になり、カゼをひいてしまったという患者さんも、いらっしゃいました。
これから、冬に向けて気温は下がっていく一方なので、一度カゼについて解説しようと思います。
一般にいう、寒気がして、頭痛がして、鼻水が出て、発熱するというようなカゼ症状は、東洋医学では、風邪、寒邪、という自然界の気によって起こされると考えます。
邪といっても、特別なものではありません。
自然界の中の風と寒気が、抵抗力のなくなった人体に影響を及ぼすのです。
風にあたると、体表が冷やされます。もちろん寒気によっても冷やされることになります。
この状態の時、体表の汗孔は、冷やされて閉じてしまいます。
一方、冷やされた体表を、なんとかして温めようともします。
温めようとして発生した熱は、体表へと上がってきますが、体表にある風寒の気によって、外へ出ることができません。
これが発熱につながるのです。
つまり、冷やされた体表を温めようとする気と、体表にある風寒の気が争っている姿がカゼの初期症状です。
この時、鍼灸治療では、体表を温めることで、それを助太刀し、風寒の気による冷えを取り除いていきます。
これがうまくいくと、汗をかいて、解熱します。
このように、東洋医学におけるカゼ治療は、人体の力を助けるという方にフォーカスが当たっています。
風寒の気によって影響を受けた人体を、いかにして、元の状態に戻れるようにするか?
外部からの悪いものを、排除する考えとは違う、ということを知っておいてください!!