自然畏敬。

人間は天地自然の一部であり、また人間の身体とその機能は自然界の縮図であるという考え方を【天人合一】と言います。
同様の意味で「人間は小宇宙である」といった表現も目にしたことがあるかもしれません。
実際に臨床で身体を診ていると、四季の変化により身体も変化していくし、天候の変化に影響を受けることもあったりで、天地自然の働きを内蔵しながら、さらに外部の自然環境ともつながっていることがわかります。
これらのことを踏まえていくと、
【病気の身体を治すということは、自然を相手にしていることである】と言えます。
悪い部品を直したから、すぐに元に戻る機械のような単純さではないということ。
「もし、そうだったとしたら、どんなに楽だろうか」と思うくらいです。
人間の身体はそうそう甘くはありません。
甘くないから、いにしえの医師達は身体をくまなく観察し、その成果を積み上げてきました。
これは現代科学において、自然の変化を捉えるために様々な観測機器で、チェックしていることと同じです
そこまでしてなお、計り知れない変化が起こりうるのが現実です。
身体のことで言うと、そこまでしてなお、完全に病根を操ることができないということ。
だからこそ、言えることが一つあります。
病気が治ること、それは非常に【ありがたい】ということです。