スイッチ。

更年期障害やパニック障害と言われるような病気で「突然、スイッチが入ったように症状が現れる」というものがあります。
前者だったらホットフラッシュ、後者なら呼吸促迫、動悸が例に挙げられます。
いずれも自律神経の交換神経が優位に働くときに起こりやすくなります。
この状態を東洋医学では【肝臓の気が旺盛になる】として考えます。
肝臓は人体内での活動力を生み出す場所で、気の動きで言えば下から上へと気を持ちあげる働きをします。
人間の生活の中で、活動力が必要になる時は頻繁に訪れます。
朝、仕事へ行く準備をする。
車の運転をする、電車に乗る。
人混みをぶつからないように歩く。
このような時はリラックスモードではなく、戦闘モードなので交感神経優位、肝臓の気が旺盛になっているわけです。
つまり、健康な人でもそのスイッチは頻繁に入っていて、身体が活動状況に合わせて調整を行っている姿ということです。
そのなかで、肝臓の気が強すぎる状態になっていたり、肝臓の気を安定させる力が弱っていたりすると、前述の病気となり突然スイッチが入ったように症状が出てしまうのです。
ですので、スイッチが入る身体自体は問題ではなく、むしろ身体は調整しようと頑張ってくれているのですから、それを正常に行えるよう助けてあげればいいのです。
基本的に身体は生きよう生きようと頑張っています。
だからそれを【助ける】。
東洋医学の根幹の考え方です。




