縄文人の寿命。

「心拍数と寿命に関係性がある」という話を聞いたことがありますか?
ハツカネズミは1分間に600回拍動し寿命は4年、ゾウは1分間に30回で寿命は70年。
これを回数で計算すると、どちらも約15億回ぐらいとなる。
これは他の哺乳類でも同様になるようで、一生の心拍数合計が15億というのは生物学的にはっきりしているようです。
では、人間に当てはめるとどうなるか?
基準によって変わるのですが、調べたところ30年~40年くらい。
現在の寿命と大きく異なっていますが、実は縄文人の寿命がこれくらいだったというのです。
縄文人は狩猟中心の生活で住環境も整っておらず、今よりも自然の中で生きていたと言えます。
人間に近いとされている野生のチンパンジーが25年ほどということなので、もし人間が野生の生活をしたらやはりそれくらいが寿命なのかもしれません。
現代日本人が心臓の拍動数15億回を超えてもなお生きていられるのは、衣食住と医療の環境が整っていることが理由というのは、おそらく納得できることでしょう。
逆に言うと、これらの環境が崩れると、すでに15億回拍動している心臓は正常に動いてくれなくなる可能性があると生物学的には言えるわけです。
何が言いたいかというと、30歳以降の人生は、これまでの人類祖先の知恵と工夫により成り立っているので、今の環境を自身で崩してしまえば、いつ病気になり、心臓が止まってもおかしくないということなのです。
東洋医学の古書には、人間の生を全うするには養生をしなければならず、それをしない人間は早死にするよという内容がしょっちゅう出てきます。
私たちは、科学の発達したこの生活環境を当たり前のように享受してますが、今の寿命を保つのは本当は当たり前ではないということを覚えておきたいですね。