師匠から弟子へ

いつかは覚えていませんが、NHKのプロフェッショナルという番組内で、師匠が弟子に教えることということで話がありました。
それは、
「(技を磨けば)こういうこともできるようになるんだ」
ということを実際に見せてやること。
僕自身も師匠について伝統鍼灸を学ぶ中で、本当にいろんな「できること」を見させていただきました。
実際に見ていることで、技術の研鑽における妥協が一切できなくなります。
だって、できないってことはそれが足りないってことを証明することになりますから。
師匠の「できること」を見て、弟子は一生懸命努力します。
その弟子がまた「できること」をそのまた弟子に見せる。
こればっかりは、いくら東洋医学の古典文献を読み込んでも、身に付きません。
そんなことを考えていると、いい師匠に巡り合えたことに感謝するとともに、師匠と弟子、この関係性の中にある技術伝承の妙に感慨深いものを感じます。