水と血の感触。

2013年08月21日東洋医学の診察法

oriental

今回も腹部の所見についての話です。

腹診では、経絡や蔵府の働きのアンバランスによる水や血の停滞を、診察することができます。

例えば、
下焦(おへその下)が冷えることにより、水が停滞した場合
ストレスや冷えなどの気の停滞により血が停滞した場合
体内の水が、熱を受けて粘ってしまい痰となり、それが停滞している場合
などなどいろんな病態があります!!

ところで、同じ停滞でも、水と血ではその手に伝わる感覚に違いが有ります。

水が停滞している場合は脂肪が少し堅くなったような感じです。
一方、血の停滞には筋張った堅さがあります。

そして老痰と呼ばれる痰が古くなった状態のものは、筋のような感じではないが、脂肪よりは一段深いところに、粘るようなものを触れます。

腹部には蔵府があるので、その停滞が深い部分にあればあるほど、病気の根も深くなり、治すのに時間が必要になります。

また、手で触る感覚以外にも鍼を刺入したときの鍼先の感覚にも違いがあり、それでも病態を把握することができます!!

この記事を書いている人

魚住 健鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう) 院長 / 鍼灸師
●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。

小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。

<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。

<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。

<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。

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