季節、時間によって。

東洋医学の人体の働きの中に「旺気(おうき)」というものがあります。
これは季節や一日の時間の移り変わりの中で、臓器の働きが大きくなることを指します。
例えば、肝臓が旺気するのは春の季節、1日でいうと朝の時間帯になります。
他の臓器で言うと、夏・日中は心、秋・夕方は肺、冬・夜は腎といった具合です。
これらの臓の旺気は、季節や時間に合わせて人間の身体の働きを調節するために起こります。
肝臓で言えば、朝、身体が寝ている状態から、起きて活動するための力を生み出すために旺気します。
日が昇ってくると、より活動がしやすいように心臓が旺気して全身へと力を広げていきます。
夕方になり、日が落ちてくると今度は肺が旺気して、全身から内側へ力をしまい込もうとしていきます。
そして、夜になると、腎臓が旺気することで、内側に力を蓄えるようにして、活動から休息へと移行します。
このように一日が過ぎていきます。一年も同様に考えることができます。
長々と解説しましたが、何が言いたいのかというと、「深夜にマラソンなんてするもんじゃない」ということです。
睡眠時間をずらして調整したとしても、腎の旺気に反して無理やり活動するわけなので、リタイア率が高いのも当然ですね。