アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎に対する無何有の考え方とは? Introduction

アトピー性皮膚炎は「痒み」が主症状として現れます。
遺伝的要素、アレルギー反応などわかってきていることも多いけど、現状は難治というのが一般的な見解です。
アトピー性皮膚炎は鍼灸施術で対応可能です。
ただし、簡単なものではありません。デリケートなところがある疾患ですので、微調整を続けながら施術を行う必要があります。
当院では下で説明する考え方に則り「難治ではあるが、不治ではない。」という立場で施術にあたっています。
アトピー性皮膚炎の身体を東洋医学の観点から考える。 Understanding
アトピー性皮膚炎では炎症という文字が示すように体内に余分な熱が発生しています。
その余分な熱は食事、睡眠、ストレス、気候の変化など様々な要因で発生します。
そして、通常体内で発生した余分な熱は、発汗、排便、排尿によって体外に排泄されます。
その内、皮膚から発汗が行われる際に、うまく排熱がなされないために皮膚において熱が停滞し炎症となります。
うまく排熱ができない理由は、良質な皮膚が作られていないというところにあります。
多くは水分が少なく乾燥していて、表層が弱く痒みで掻くとすぐに傷ができます。
つまり、アトピー性皮膚炎は良質な皮膚が作れなくなる病気という側面があるということです。
排熱と良質な皮膚の新陳代謝の2つが施術の柱。 Approach

アトピー性皮膚炎の施術には、2つのポイントがあります。
①:余分な熱を発生させている根本原因を見つけ、産熱を減らす。そして余分な熱を排出する。
②:良質な皮膚を新陳代謝できるようにする。
余分な熱が発生している場所は胃腸、肝臓、腎臓などが多く見られます。
元々の体質によるものもあれば、日常生活の中の不摂生から発生している場合もあります。
熱の排出は排便、排尿が重要です。この疾患の方の多くはそれらにも乱れが起きています。
次に新陳代謝に深く関わるのは消化器系です。
良質な皮膚の材料は口に入れる食べ物、そして消化→吸収の過程を良くしていくことで新陳代謝の改善を目指します。
良くなっていく過程の中でも痒みが強くなる時期があったり症状の波が多い疾患ですが、良質な皮膚が作られるようになれば、徐々に落ち着いていくことが多いです。