自律神経失調症
自律神経失調症に対する無何有の考え方とは?。 Introduction

自律神経は、交感神経と副交感神経という相対する働きを持つ神経に分けられます。
交感神経は身体が活動する時や興奮する時に優位に働き、副交感神経は逆に身体を休ませる時や食べ物の消化吸収時にも働きます。
自律神経は、人間の身体で起こる無意識下での働きすべてを調整しているものなので、ひとことで自律神経失調症といっても、その症状は身体全部に及びます。
東洋医学では【気の動き方】として考えていく。 Understanding
この二つの神経の働きを、東洋医学でいう気の動きで解説すると、
交感神経:気を上昇させる、気を引き締める(身体を緊張させる)という動き。
副交感神経:気を下す(落ち着かせる)、気を緩める(身体を弛緩させる)という動き。
自律神経失調症という名称なので、このどちらかの働きが乱れてもそこに当てはまるのですが、臨床で見かける多くは、交感神経が過剰に働いてしまっている場合です。
つまり、気を上昇させる、気を引き締める働きが強くなっているわけです。
現代社会の生活環境において、交感神経を働かせすぎてしまうことが非常に多いのです。
交感神経が働いている状態は、いわば戦闘モードと言っていいのですが、
スマホやパソコン画面を見ている時間が長い。
人間関係などのストレスが多い。
常に時間や多忙さに追われている。
といった生活環境では言わずもがなです。
施術においては2つの臓器の調え方にポイントがある。 Approach

無何有(むかゆう)での施術としては、上昇した気を落ち着かせる、身体を緩める施術をしていくことで、良くなることを目指します。
東洋医学においては
①:気を上昇させる働きは肝臓
②:上部の気を降ろす作用は肺
③:気の上昇を抑制し安定させる働きは腎臓
にあると考えています。
ですので、肝臓の働きを抑えるように、そして腎臓の働きは高まるように施術をしていきます。
このように交感神経や副交感神経の働きを細かく考えるとややこしいですが、前述した気の動きで考えるとわかりやすく感じられるのではないでしょうか?
東洋医学は身体のバランスを重要視する医学ですので、自律神経の病気と相性がいいと言えます。