主訴:パニック障害・自律神経失調症
4,5年前に仕事で緊張の続く状況があり、そこからパニック障害になる。心臓の頻脈、睡眠が浅い、朝方の全身の痺れ、体温調整の乱れなどがある。
仕事の部署を変えてもらうことで改善が見られたものの、自律神経の乱れが調いきらないので当院を受診。
■東洋医学的診断と鍼灸治療
脈診をしてみると、脈幅はあるものの、表面が堅く浮いていて内側が空虚になっているコウ脈という脈でした。
この脈は体内の血が少なくなった状態で、過労からくる脈とされています。
さらに心臓の状態を表す左脈を見ると上半身と下半身の脈の流れにアンバランスが見られ、上半身に偏っていることがわかりました。
そこで、足元を触診すると、かなり冷えがあり、脈の示す状態と一致をみました。
以上から、緊張からくる睡眠不足、過労から下半身にある腎臓、肝臓が弱り、上半身とのアンバランスが生じたことによる症状と判断し施術を行いました。
施術は上半身に昇った気を落ち着かせ、下半身に降ろす目的で腎臓の復溜と言うツボ、肝臓の太衝というツボを主に用いました。
施術4回目ごろより足元が温まりやすくなり、睡眠が深く取れるようになりました。その後、頻脈やしびれの症状も減少していきました。