主訴：頭痛、肩こり、高血圧
昔から血圧が高く、肩こりが強烈。その肩こりがとことんまで行くと右の頭のてっぺんまで連なりひどく痛む。
随伴症状として、両手の次指が腫れて動かすと痛む。
■東洋医学的診断と治療
脉を調べると全体にギターの弦のようにつっぱった脉で、特に右脉の肩や頭を調べる部分が硬い脉になっており気の欝滞が見られました。
この弦のような脉というのは、肝蔵の病でみられるものです。
肝臓の気が逆上して、上半身に欝滞していることから、諸症状が起こっていると考えられるのです。
右の人差し指はその気の欝滞が特に強く起こっており、気の停滞が血の停滞を生じ、パンパンに腫れていたと思われます。
また、汗をよくかくとか手足が熱いというような症状もあり、気滞から熱を生じているために、肩から頭部へとより症状がきつく出たと思われます。
この場合の治療は気の欝滞をスムーズにさせることが主となります。
肝臓の経絡はもちろん肝気をめぐらす合谷という経穴も用いて、気の欝滞を解消していきます。
症状は肩より上ですが、そのコリの根本である背中の肝兪というツボも使用します。
かなり強烈な欝滞だったので時間はかかりましたが、気の欝滞に伴う筋肉のこりも緩み、肩こり、頭痛もやわらぎました。
それと同時に血圧も安定しだし、薬も必要のない状態まで回復しています。
