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パニック障害は動悸、頻脈、めまい、呼吸困難といったものが発作的に起こる病気です。
そして、それらの症状が常に起こるのではないかという不安感を伴い、いつも安心できないという方が多いです。
原因として脳内神経伝達物質などが関係していると言われているようですが、ここでは東洋医学的な考え方をお話しします。
発作時に起こる動悸などの症状は、【肝臓の気が過度に発動する】ことで起こります。
「過度に」というところがポイントです。
というのも、発作が起こりやすい状況に電車などの閉鎖空間、精神的緊張状態といった場面が挙げられますが、このような状況では健康な人でも、肝臓の気は発動しています。
ところが、
は、発動する肝臓の力を制御できずに【過度に】なってしまいます。
急に発動した肝臓の力が心臓や肺の動きを阻害することで動悸や呼吸困難を引き起こすというわけなんです。
パニック障害でお悩みの方のほとんどが不安感を訴えられます。
症状が出ていない時でも、いつ起こるか常に不安に思っておられます。まわりから「気にしすぎだ」と言われたという方もおられました。
先ほど解説したように、肝臓の過度な発動の力が心臓の動きを乱すというのが、この病気の身体です。
実はこの心臓の拍動が安定しないがために、不安感が生じています。
つまり、身体のバランスが崩れていることから生じた不安感なのでメンタルの問題ではないと言えるのです。
このように、パニック障害はメンタルよりも身体的な問題にウェイトがあります。
つまり、肝臓の気の発動を制御できない身体側が主という事です。
ですので、鍼灸治療で身体を調えていくことで、発作が起きにくくなるということは少なくありません。
そして、いつもは起きる発作が起きなかったという経験が、結果的にメンタルの部分で起こっている不安を和らげていくという過程を経ることが多いようです。
無何有(むかゆう)では、無理に気持ちを落ち着かせようとはせず、まず身体を元気にすることを意識してもらっています。
心と身体のつながりを考えているからこそ、「まず身体から」という事ができます。