鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)の公式サイトをご覧いただきありがとうございます。
膠原病は一つの病体を指すものではなく、下記の表のように数多くの疾患の総称とされています。
当院においては、これらの疾患でお悩みの方の「薬を減らしたい」「少しでも症状を緩和したい」というご依頼を多く受けております。
膠原病とされている疾患とその特徴
膠原病 | リウマチ熱 関節リウマチ 結節性多発動脈炎 全身性エリテマトーデス 全身性強皮症 皮膚筋炎・多発性筋炎 混合性結合組織病 シェーグレン症候群 結節性多発動脈炎以外の血管炎症候群 若年性特発性関節炎 ベーチェット病など |
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特徴 | 発熱・体重減少・倦怠感・易疲労感などの全身症状 全身の色々な臓器に症状が起こる多臓器疾患 悪化と寛解を繰り返す慢性疾患 自己免疫異常 |
これらの疾患の中には「難病指定」されているものが多いのですが、当院の臨床においては、鍼灸施術をすることで、症状の緩和が見られたりということがあり、生活の質をあげる事は不可能ではないと考えています。
膠原病の多くに共通するのは、発熱・だるさ・疲れやすいなどの全身症状。
こららの症状を東洋医学的に考えると【陰虚熱(いんきょねつ)】によるものに当てはまります。
陰虚熱とは、腎臓を中心とした脾臓や肝臓の陰臓に生じた虚=弱りや疲労により生じた熱を言います。
膠原病は、身体が疲れたり、睡眠不足だったりといった生活環境次第でより悪化することが多いです。
これは疲労や睡眠不足が腎臓の弱りを助長してしまうからで、より陰虚が進むことで起こる現象となります。
前述の通り、膠原病は様々な疾患が含まれ、症状も多岐に渡ります。
それらの違いが起こる要因を東洋医学は以下のように考えます。
陰虚熱は生じた臓器から全身をめぐる経絡を通じて様々な器官に影響を与えます。
関節に熱が影響すれば関節炎、血脈に影響すれば血管炎、筋肉に影響すれば筋炎となるわけです。
熱量の多い少ないは症状の激しさに影響します。熱量が多ければ多いほど炎症が強くなるわけなので、痛みを強く感じますし、組織の変性も起きやすくなります。
津液とは、身体の至る所に存在する水分(ただの水ではない)を指します。
熱が多く停滞していると、その器官の津液が熱によって乾かされてしまい、それによる症状が起こります。
この津液減少は、シェーグレン症候群の口腔内や眼の乾燥が当てはまります。
陰虚とは、腎臓などの臓器の虚=弱りや疲労とお話しましたが、これが陽気の循環に影響を及ぼすことがあります。
陽気は身体を温めたり、血液や津液を動かす力のことを指します。
ですので、陽気の循環が悪くなると冷えやしびれなどを感じやすくなります。
これはSLEなどに起こりやすいレイノー現象が当てはまります。
膠原病の鍼灸施術において、当院では以下のポイントに沿って行っています。
これらによって弱った腎臓などの働きを高め、発生する熱を減らすことで症状の緩和を目指します。
ただ、普段から陰虚になるような生活をしてれば、回復は悪くなります。
ですので、日常生活においては、陰虚を助長しないよう肉体疲労に気を配り、睡眠をしっかりと取る。また、過度なダイエット、ストレス環境などにも注意が必要です。