主訴：不正出血（子宮内膜症）
元来、過多月経で、月経以外の時にも少量の出血があったりした。それが徐々に常時出血があるようになり、貧血気味になり、疲労状態になっている。
仕事上でのストレスがあった時には、それまで止まっていた出血がいきなり出ることがあった。
■東洋医学的診断と治療
この方の脈の形は、弦脈というもので、肝臓の気が緊張しすぎることででてきます。
さらに、それがかなり強く脈打っており、その気の強さを示しています。
肝臓の気が強く停滞すると、その部分に熱を持ちます。
その熱が、弦にして強い脈となって現れていたのです。
また、腹部を診察すると、右下腹に強い停滞があり、押さえると痛みがありました。
一方、背中を見ると上半身がカチカチになっていて、ここでも気の停滞がうかがえました。
問診で仕事上のストレスにより悪化したことがあるということがわかりました。
実は、肝臓の緊張はストレスによって増強されるのです。
以上から、肝臓の気の欝滞から熱を持ち、その熱による不正出血と判断し施術を行いました。
施術には、肝臓の経絡にある行間というツボを中心に用いました。足の親指の付け根にあるツボです。
ここは、肝臓の熱を冷ますためのツボなのです。
このような施術で、不正出血は治まり、普段の過多月経も通常に戻すことができました。
