主訴:疲労感(易疲労)・肩こり・月経前のイライラ
疲れが出やすく、常に疲労感がある。疲れると肩の凝りや目の疲れも同時に出てくることが多い。
また、月経前は疲れやすくなり、イライラすることが多い。
■東洋医学的診断と鍼灸治療
この方は左の脈に特徴がありました。
脈診で術者の薬指があたる部分、これは腎臓の様子を見る部分なのですが、その脈が普通以上に浮いた脈でした。
そしてその他の部分よりも堅い脈となっていたのです。
これは、腎臓の力が弱くなり水の流動が悪くなった時に出る脈です。
実際に、普段の尿量をうかがってみると、疲れるときほど量が減っているとのことで、水循環が悪くなっているのが分かります。
腹部では、お臍の下の力がなくなって柔らかい状態になっています。これもまた腎臓の弱りを示します。
腎臓は内臓の根っこにあたる部分ですので、弱った状態だと疲れが出やすくなります。
以上から、腎臓の弱りにより水循環が悪くなり、尿の排泄が減ったことによって起こった疲労感と判断し鍼灸治療をしました。
施術は背中にある腎兪という腎臓のツボや、そのすぐ上にある三焦兪というツボなどを用いて水の循環を高めるように施術していきました。
施術後すぐに身体が軽くなったとのことで、さらに施術を重ねていくことで、疲労感は出てこないようになっています。
尿量も以前に比べ増えてきたようで、水循環が良くなっていることがわかります。