主訴:間質性肺炎による欬嗽
2年前の脳梗塞後、結核の疑いがあり、薬を服用。咳が出やすくなり、病院を受診し間質性肺炎と診断。
咳が出やすいのと喘鳴があり、痰はない。
その他には皮膚が乾燥してすねや背中に痒み、足の痺れがある。
■東洋医学的診断と鍼灸治療
この方の脈は弦脈という堅い脈です。両脈ともにその脈ですが、特に右脈においては、細脈を兼ねます。
これは体内の陰液=水分が減少していることを指し、そのから熱を生じている脈です。
そして右脈の上半身を診る部位においては、細脈ではなくやや大きい脈となり、その熱の停滞部位がそこだとわかります。
腹部は全体的に張り気味で、腹部の熱もうかがえます。また手足の皮膚は乾燥傾向が見られます。
以上から、水分減少により身体が乾燥し、また発生した熱が上半身=肺で炎症を起こすことで発生する欬嗽と判断し施術を行いました。
施術は肺に水気を与える尺沢というツボを中心に、熱をとるようにするツボなどを合わせて行いました。
施術後、身体を覆っていた膜がとれたようなスッキリ感があり、数回の施術で欬嗽の頻度は減ってきています。また尿が良く出るようになったとのことです。