無何有(むかゆう)の質問コーナー 第7弾!!
今回の質問は、
「東洋医学では、ウイルスのことをどう考えているの?」
です。
土曜日にワクチンの話のからみで、感染症に触れましたので、この質問を選びました!!
では、早速いってみましょう!!
まず、東洋医学において、ウイルスや、細菌の類を認識していたかというと、そのような記載はありません。
16世紀に顕微鏡を用いた観察が行われるまで、微生物(細菌やウイルス)の存在はわからなかったので、東洋医学の歴史に出てこないのも無理はありません。
ただ、それまでに微生物による病気がなかったというわけではなく、太古の昔から感染症というものは、存在しています。
そのような病気に関して、目に見えない何かが、人間の身体に影響を与えて病気になっているという捉え方を、すでに東洋医学では持っていました。
当時の書籍では、目には見えない何かの事を、「外邪(ガイジャ)」と名付けています。
この外邪という言葉を見て、身近にあるあの病気を思い出しませんか?
そう、「風邪」です!!
当時、風邪は風の邪気による病気、と考えていたのです!!
一般的な頭痛、発熱、鼻水といった風邪の病気を、東洋医学では風に中る(あたる)と書いて「中風」と言います。
つまり、風にあたったことで、人間の身体が正常ではなくなってしまい、そこから起こる病気と解釈できます!
その他の感染症も、影響の強さや性質は違えども、同じように考えることが可能です。
例えば、風邪の強化版とも言える、インフルエンザは、その症状から寒の邪気だと推測ができます。
これだけは、覚えておいていただきたいのですが、外邪にあたったとしても、身体の方がその影響を受けないようなしっかりした状態であれば、発症はしないということです!!
10年ほど前にSARSという新型肺炎が流行したことがあります。
これは、ウイルスによる感染症だったのですが、ワクチンもなく世界中で流行しました。
この時、中国の漢方病院では、東洋医学での治療が功をあげました。
それは、身体を調えることが、免疫システムの活性につながり、外邪からの影響を受けないようにしたからなのです。
いかがでしょうか?
ウイルスや細菌は、常に変化しています。
抗生物質が効かない!ワクチンが効果ない!
もし、将来そのような状況が、この日本で起こった時に、今回の話が役に立つかもしれません!
この記事を書いている人
- ●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。
小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。
<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。
<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。
<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。
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