昨日投稿した「その①」では、薬膳を二つに分けて考えることをお話ししました。
今回の本題に入る前に、少し漢方薬の話をします。
前回お話ししたように生薬や食材には、五味というものがあり、五つの味のそれぞれが身体に違った作用を及ぼします。
漢方薬は、それらの味の作用を組み合わせて、病気の身体が正常に戻るように働きかけます。
病気の身体は人それぞれ違っているもの。
したがって、漢方薬の処方には、身体を診察し適切な薬を選ぶ必要があるのです!
何が言いたいのかというと、漢方薬と薬膳料理の両者は、五味で以って病気を治療し、身体を養うという共通点があります。
したがって漢方薬と薬膳料理とでは、その作用の強さに違いはあるものの、人それぞれの身体の状態に合わせ、適切なものを選ぶという点では、同じように考えるべきだ。
というのが、無何有(むかゆう)の考えです。
中国古代の書籍には、いろいろな医者の中で「食医」というものがでてきます。
おそらく日常の食事における五味を管理して病を未然に防ぐという役割であったろうと思われます。
そして、この「食医」こそが最も位が高かったという事ですから、その重要性がわかります。
このように考えると薬膳は、生薬が入っている料理だから良いというわけでなく、人それぞれに合わせてこそ真の薬膳と言えるのではないでしょうか?
この記事を書いている人
- ●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。
小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。
<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。
<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。
<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。
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