胃痛(胃炎・胃潰瘍)・胃もたれと鍼灸治療

2014年02月19日胃炎・胃もたれと鍼灸

oriental

東洋医学の脈診書を紐解くと、「胃気が脈にあるのが大事」との記載があります。

胃は、飲食物から気・血・水を作り出すために、最も重要な役割を果たします。
したがって、前述の胃気が脈に現れているという事は、いわば生きるための必須要素であるということなのです!!

そんな胃という器官に起こる痛みは、食欲不振をまねいたり、便秘や下痢といった消化不良につながることもあります。

無何有(むかゆう)では、そんな胃の働きについて、身近なあるものを例えとして考えています。
そのあるものとは何かというと、それは【鍋】です!!

火にかけられた鍋の中に飲食物が入ってきて、それをグツグツ煮ることで消化しているというイメージです。

もし、鍋が何らかの原因により熱を持ちすぎてしまうと、炎症が起こってしまいます。
逆に火力が弱くなるなどして、鍋が冷えてしまうと、消化不良が起こります。

このように、胃痛や胃もたれといった症状には、胃の寒熱がどちらかに偏ったことで起こるものがあります。

また、ストレスがかかったりすると胃痛が起こる神経性胃炎。
これはストレスなどによる緊張が、鍋(胃)を圧迫して内部空間を狭くし、圧力鍋と化したことによるものと考えるとイメージが湧きやすいかと思います。

さらに胃内停水という状況がありますが、その状況をつくる要因として胃中の過剰な熱が挙げられます。

というのも、過剰な熱になってしまった時、人間の身体は水を使ってその熱を冷まそうとします。
その水が胃内にとどまり、胃の働きが低下してしまうのです。

いくつかのケースをあげましたが、他にも胃痛や胃もたれの原因となり、紹介しきないほど多岐にわたるのですが、

鍋である胃が、飲食物を煮込んで消化するという働きの中において、

火力の強弱
煮詰まらないようにする水分補充
鍋自体の損壊の有無
鍋に入ってくる飲食物の質

などに注目することで、その解決法を導き出すことができるのです!!

このように考えることで長患いの慢性胃炎でも、改善の糸口が見えることがあります。
まずは、鍋の状況から観察してみましょう!!

この記事を書いている人

魚住 健鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう) 院長 / 鍼灸師
●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。

小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。

<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。

<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。

<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。

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