いつの間にか前回から半年も過ぎていました・・・。
無何有(むかゆう)の質問コーナー第13弾です。
今回の質問はこちら。
「先生も【もらう】ことってあるんですか?」
ちょっと訳ありの人と会った後に「どっと疲れた」という事があったという方からのご質問です。
人と多く接する仕事の方からもよくこのような話を聞きます。
東洋医学的な解釈から言えば【もらう】というよりは【影響を受ける】という言い方がフィットします。
人間の生体において正常な気の流れを乱してしまう気のことを邪気と言い、そこから病気が発生しますが、もっとも頻繁に起こるのが自然界の「風」の影響を受けたことで起こる「風邪」です。
風というのは季節ごとに風向きがある程度決まっています。
しかし、天の気が乱れていると通常とは違う方角から吹くこともあります。
そのような風に長く当たっていると、病気を起こしやすいと東洋医学では考えます。
この原理と同じように、重病の方や訳ありの方のように正常とは大きく違う気の流れをしている方と接することで、こちらの気の流れを乱してしまい起こるのが【もらう】という現象です。
つまり邪気が入ってくるというのではなく、あくまでも乱れるのは自分の気の流れということになります。
このように考えると【もらう】という現象は自分の気の流れさえしっかりしておけば起こらないということができます。
乱されるような隙が自分にあるから、悪い影響を受けて疲れてしまうのです。
最初の質問の答えに戻ると、私自身も施術の後に「どっと疲れる」という経験はあります。
しかし、これは自分にまだ隙があるという証拠ですので、反省しなければならないことなのです。
常日頃から心身ともに安定した隙のない状態をキープすることが【もらう=影響を受ける】現象を遠ざける術なのです。
この記事を書いている人
- ●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。
小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。
<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。
<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。
<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。
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