間が空きましたが、今日は東洋医学の真面目な話。
東洋医学の考え方でいくと、人が何かを行おうとするとき、肝臓の気が動くことからスタートします。
別の言い方で言うと、体内で「欲求」「欲望」の芽が生じることになります。
その肝臓の【動】は次第に大きくなり心臓に伝わり熱を帯びます。
何かに夢中になり取り組むことの表現として「熱心な」という言葉を使うことからも想像に難くないかと思います。
ただ、その熱が過大になり過ぎると身体にとっては良くないというのが、東洋医学の様々な書物において書かれています。
熱が大きくなりすぎると、体内の水を損なっていきます。(水は熱により乾かされ減少していきます。)
その場合、漢方や鍼灸においては「滋陰補水」を意識して治療をしていきます。
予防医学の立場からすれば、確かに「滋陰補水」を行うことで身体のバランスが取れますが、そもそも熱を過大にさせることこそ問題ですからそこを抑えなければ、予防はできません。
その点においては、前述の東洋医学の書物に留まらず、仏教などの書物、養生書においても同じことが書かれています。。
どういう内容かというと食欲、性欲を始め、あらゆる欲求を過度にならぬよう自制することです。
最初の東洋医学の言い方に変えると「肝臓の【動】を鎮めよ」ということになります。
そのことが過度な熱の発生を抑え、身体の基礎である水を守り、無病長命をもたらすものとなります。
養生の基本です。ぜひ覚えておいてください。
この記事を書いている人
- ●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。
小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。
<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。
<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。
<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。
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