人間は生まれた時点において、すでに一人一人が違った身体になっています。
赤ちゃんでも、よーく見てみると、みんな違う顔をしています。
その違いはどこから出てくるのでしょうか?
東洋医学では、個人個人が持っている五臓の力のバランスによるものだと考えます。
例えば、肝臓の気が強く、肝臓の形も大きいという人は、目が大きい。
といった具合です。
この五臓の力のバランスは生まれた時にすでに備わっており、タイトルに出てきた「遺伝」とは、この部分の事を言います。
では、「体質」とは何かと言うと、五臓バランスがもたらすその人特有の症状を指します。
先ほどの例で言うと、肝臓の気が上がりやすいので、頭痛や肩こりが良く起こるというのが体質です。
この場合、肝臓の気が強いという元々の部分に、ストレスなどが加わることでそのような体質が形成されます。
つまり、背景としての五蔵バランスがあり、そこに生活習慣や生活環境が加わることで、人それぞれの体質となるという事です。
別の言い方をすると、体質とはその人が持つ五蔵バランスによって生じやすい身体の状態というだけで、決して生まれ持ったものではないということです。
「こういう体質だから、仕方ない・・」と思っていた症状が、鍼灸治療で改善していくケースも非常に多いのです!!
さらに、遺伝的な五蔵バランスを知ることは、自分がどのような生活習慣に気をつければよいかということを知ることにもなります。
あれもダメ!これもダメ!という禁欲的な養生でなく、ポイントを絞った養生ができるのです!!
余談になりますが、持って生まれた五蔵バランスによって、薬の効き方も変わるのではないかと、無何有(むかゆう)では、考えています。
インフルエンザ治療薬による異常行動、子宮頸がんワクチンの副作用など
こういったものを、五蔵バランスの切り口で考えることはできないだろうか?
この記事を書いている人
- ●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。
小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。
<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。
<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。
<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。
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