先週の木曜日に「浮腫と乾燥」と題した無門-むかゆうの門-の記事を紹介しました。
※公式サイトの記事はこちらから
今日はその補足として話をしていきます。
人間は常に一定の水分バランスを取ろうとしています。
その中で、水分が多い方に偏ってしまうと浮腫となります。
浮腫は身体の陽気の力が不足し、水を循環させることができなくなると発生します。
症状としては、身体のむくみ、下痢、足のひきつりなど。
意外かもしれませんが、めまいも水が多すぎることで起こる場合があるのです!!
水分が多くなっているというのは、単に足がむくみやすいとか下痢しやすいという症状だけで判断することは、できません。
他の原因からそれらの症状を起こす場合も、数多くあるからです。
その判断方法の一つとして、舌診というものがあります。
その名の通り、舌を観察して、身体の状態を診るというものです。
この写真は、身体が少しだけ浮腫に傾いている方の舌です。
少しだけですが、全体にややむくんでいるのがわかりますか?
この舌の浮腫はひどくなると、舌の幅が広がり過ぎて、口からあまり出せなくなります。
また、このように舌の本体がむくんだようになるものもあれば、舌がやけに湿っている場合もあります。
この写真では色の判定が難しいのですが、陽気の力が無くなってくると身体が冷えてきて、舌の色は白に近くなります。
いずれも何らかの原因で陽気の力が不足し、水の循環が悪くなっている時に起こります。
鏡の前に立てば、どなたでも舌の観察はできますが、東洋医学では、脈診や腹診を含めて全体をみて判断をしますので、ちょっとした豆知識程度に覚えていただければと思います。
明日は、乾燥に傾いた舌を紹介します!!
この記事を書いている人
- ●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。
小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。
<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。
<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。
<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。
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