あの時の脈の感覚

2013年05月14日院長日記

incho-diary

今、自分は「病の本源と向き合うこと」で、微力ながらも患者さんの病苦と闘うことができています。
それは東洋医学の技術と知恵を伝承してきた数多くの方々の軌跡をたどることで可能となることです。

今でこそこれが真理だと確信してますが、心が定まらない時がありました。

鍼灸学校に入学した当初のことです。今振り返ると、迷いに迷っていました。

なぜかというと、鍼灸治療には、(ガイドラインのようなものが存在するわけもなく、個人のその時の状態を全体的に診るわけだから当然なのだが、その当時はそのようなものがあると思っていた)方法論そのものの数が多すぎるからです。

一方ではこうしろということが、もう一方ではダメだとあったりすることに正直困惑してました。

このように自分の進むべき道を決めかねていたわけですが、あるきっかけが目の色を変えさせることになります。

それは友人と共に学内のクラブ活動である「古典研究会」に参加してみた時のこと。

その日は実技練習をしますということで、友人をペアを組み手探りで治療を始めると、そこへ講師の先生(この方が後の師匠となる石原先生である)がやってきて、友人の脉をとり、「ここに鍼してみ」と言われました。

自分は言われたとおりに鍼をして「んなことで、脉が変わるわけ・・・・」と思いながら脉をとってみると、

・・・・。全く違う脉になっていたのです。

これが自分の進むべき道の決まった瞬間でした。

その後は古典文献をあさり、古人たちの技術、知恵を学び、そして心意気にも共感を覚えました。

古典医学の学習が楽しくて仕方なく、友人に「古典医学は鍼灸の基礎だから、絶対学んだほうがいい」と勧めるも、「誰もがあなたのようではない」と捨て置かれることもありました。

その時は少し落ち込んだけれども、でも、それくらい打ち込んだからこそ、患者さんを助けることのできる今の自分がいると感じてます。

人間というのは不思議なもので、自分の道を決めたあの時のあの脉の感覚は、今でも残っています。

この記事を書いている人

魚住 健鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう) 院長 / 鍼灸師
●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。

小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。現在でも、鍼の力を借りながら、続けています。

<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。

<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。

<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。


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