「長年、腰痛に悩まされている」という方、結構多いと思います。
当院でも、整形外科にかかったり、整体に行ったりしたけど、なかなか治らないとお越しになる方がいます。
腰が痛くなると、まず最初に筋肉や背骨に問題がないかと疑うことが多いですが、前述のように長期間にわたってそれが続いている方の中には内臓の問題が関わっていることが多くあります。
最近、当院の臨床で起きた二つの例を紹介します。
まず、左の腰痛から坐骨神経痛になり、臀部から下肢にかけて痛みのあった男性。
身体を診ると胃腸に問題があり、その施術をすると便通が改善。
すると、同時に腰痛もなくりました。
もう一つの例は、同じく左腰の重だるさがある女性の話。
この方は腎臓の脈に問題があり、聞くと腎結石が多数あり、腎臓が腫れているらしい。
施術をしていく内に、尿と一緒に結石が出ていき、しばらくしてレントゲンを撮ると腎結石が減って腫れもひいていたとのことです。
もちろん、腰のだるさも解消されています。
このように、皆さまが筋肉の問題と考えるような腰痛や背中の凝り、肩こりなども内臓の問題が背後に潜んでいる可能性が大いにあります。
特に病院や整体などで、筋肉や骨からアプローチしても良くならなかったという場合は、だいたいがこのパターンです。
東洋医学では、身体の各組織と内臓の働きの関連性を、深く考察します。
筋肉が痛いとか凝っているという状態が、どうして起きたのか?を内臓も含め身体全体から見極めるわけです。
腰痛や肩こりでお悩みの方には、痛いとこに鍼をして筋肉がほぐれれば良くなるというイメージを持っている方もおられるかもしれません。
それで良くなれば、私としても楽なのですが、そうもいかない状態の場合、上記のように考えて鍼をしていく必要があるのです。
一時しのぎではなくてしっかりと【治す】ためには、このような視点もあるということをぜひ知っておいてください。
この記事を書いている人
- ●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。
小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。
<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。
<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。
<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。
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