前回のブログで「鍼は人体にどのように作用するか?」という話をしました。
その中で【無意識下の反応】という言葉で解説させていただきました。
当院では、鍼灸というものは【意識を誘導する】ことでも身体に作用しているのではないかと考えています。
例えば、東洋医学から発展した武術や自己鍛錬法などでは、臍下丹田を重要視します。
臍下丹田に意識を集中させることで、全身の気を安定させ力を発揮することができるというものです。
また、座禅などで用いる呼吸法においても同様に臍下丹田まで気を降ろすことを意識します。
これらは本人が意識をすることにより、気の流れが臍下丹田に集まるということが起きています。
鍼灸医学の世界では、臍下丹田には関元というツボがあってそこに鍼や灸をすると、気が集まります。
これには前回の無意識下の反応ともに、鍼や灸の感覚を得ることにより意識が関元に向いて気が集まるということも起こっています。
つまり、鍼や灸が意識を誘導することで、気の動きが起こっていると表現できるのです。
鍼や灸にはいろいろな技があり、それぞれで人体に与える感覚は変わります。
その違いにより気の動き方も集まったり、逆に散っていったりします。
鍼灸施術は意識・無意識に作用することで、それらを上手く使って身体の気の流れを正常に戻していくものというわけなのです。
この記事を書いている人
- ●兵庫県尼崎市生まれ、15歳で西宮市に引越す。
●兵庫県立西宮高等学校卒業
●関西大学社会学部在学中に森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科に入学し、ダブルで卒業。はり師・きゅう師の免許取得。
小学校4年の時に、バスケットを始め、そのせいかグングン身長が伸びる。開院当初は自分に治療をしつつプレーしてましたが、さすがにみる専門へ。
<学生時代>
●師匠となる石原先生の研究会で脈診を主体とする東洋医学・伝統鍼灸の素晴らしさに出会い、奈良・学園前の石原妙鍼堂にて研修を開始。
<免許取得後>
●千里中央・前田医院にて、西洋医学の学びを深めながら、鍼灸治療を担当。
●京都東山・HYATT REGENCY KYOTOの鍼灸師チームに加わり、海外の方や、伝統芸能に携わる方々の治療を行う。
●師匠の石原先生と共に、京都四条大宮・東洋医学の妙鍼堂にて鍼灸治療を担当。師匠の代診もおこない、がんや難病の方の施術も経験。
<開業>
●西宮市甲風園にて、鍼灸専門治療院 無何有(むかゆう)を開院。
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